人間国宝 歌舞伎役者・七代目尾上菊五郎が語る

稀代の歌舞伎役者・七代目尾上菊五郎が、TBS「情熱大陸」に登場し、
建て替えに伴い歌舞伎座最後の舞台を迎え、
歌舞伎、自身の芸、人生についての考えを語る。

人間国宝 歌舞伎役者・七代目尾上菊五郎が特筆されるのは、
「立役と女方」の両方男女を巧みに芸術的に演じ分ける、
いわゆる「兼ねる」が出来る当代随一の役者であること。

菊五郎は、つややかさを失わず、
そして煩悩とのたたかいを続ける。

人間国宝・七代目尾上菊五郎の家族は、4人とも主役をはる俳優一家である。
その中にあって菊五郎の存在は、「絶対的」である。

長女寺島しのぶは、「父には華がある。出てくると1トーン明るくなる」と、
その存在の大きな、美しさを認めている。

長男五代目尾上菊之助は、「大きさ」と父の存在を表現し、
努力してなれるものではない、テクニックでもないそれを超えたものを父は持っているという。

今の歌舞伎座は、今回で最後となるが、
菊五郎は、歌舞伎はこれからも場所を変えても続くと強調する。

2月28日歌舞伎座「3月公演」の稽古がロビーで行われる。
もうここでの稽古も最後となる。

今回の演目は、七代目の当たり役「弁天娘女男白浪」、
女にばけていたのがばれ、男の正体を現す皆が知っている名場面。
「知らざあ云って聞かせやしょう」と、威勢よくたんかをきる。

菊五郎は、は、一年間で平均9ヶ月舞台に上がる。
一回の公演は、25日休みなしと言うから今年67才になる菊五郎にとって過酷であるが、
それに負けずに頑張る、精神力と体力には脱帽せざるをえない。

常に声には気をつけ、特に風邪の予防には気をくばる菊五郎である。

七代目の当たり役「弁天娘女男白浪」、
今までに900~1000回は演じてきたろうと菊五郎は語る。
それにしても、凄いですね。

尾上菊五郎は、初舞台が5才の時、4代目菊之助を名のっていた頃、
長らく空席だ名跡・七代目尾上菊五郎を1973年に襲名している。

普段から常にアンテナをはっているという菊五郎。
特にCMに関心があるようで、その社運をかけた思いがつたわるところに魅かれている。
ドラマには、そういうものを感じないという。

寺島しのぶは、「父のやっている歌舞伎は好き」という。
それに照れる父菊五郎だが、やっている時は何時も最高、
そう思いながらやらないとやってられないという。

終わると反省しきりだという。

菊五郎と妻・富司純子とは、1972年に結婚している。
当時売れっ子女優だった藤純子は、子育てが終わるまで表舞台にでず、ずっと夫を陰で支えていた。

妻・富司純子は、これまでをふりかえりいろいろあったが、
素晴らしい舞台を見せてもらい、それで納得していると謙虚に語る。

父菊五郎から二人の子供たちがいわれた一言が支えになっている。
娘しのぶは、「下手なやつがいないと上手いやつが目立たない。今出来ることを自分なりに一生懸命やればいい」と、言われたことがある。

息子・菊之助は、「とにかく先輩にすかれないといけない。もう親と思うな」と、
厳しくも暖かい言葉をかけられた。

プライベートでは、いたって無口なほうである菊五郎。
しかし、弟子たちに気を使いを場を和ませようと優しい気遣いをする人である。

七代目尾上菊五郎が、今の心境を語った。
お客様は楽しみに歌舞伎を見に来られる。お客様を失望させないように楽しませることを心掛ける。
いろいろな事をやっても、歌舞伎は娯楽の最高峰と自負する。

4月1日「さよなら公演」初日、そうそうたる顔触れで、
「三人吉三巴白浪」を演じる。

ここでも名セリフ「こいつあ春から縁起がいいわ~い」と、おおむこうをうならせる。
気持ちがいいのかと思いきや、菊五郎は絶対そんなことはない。
次の芝居を考えているからセリフによっている暇はないようである。

ずらをはずし、衣装を脱ぎ、化粧を落としてはじめてほっとする。
初日は、自分のファミリーがみているからやりにくという。
だが、お客さんにのせられたと気分よく芝居が出来たことを喜んでいる。

これでいいという頂点はなく、
常に高みを目指す菊五郎の歌舞伎に対する真摯な態度に敬服する。
楽しみを大事にする、大変人間味溢れる人間国宝 歌舞伎役者・七代目尾上菊五郎である。

これからも、健康で長くいい舞台を務めていただきたい!



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