季節の到来物

銀行への道すがら、
進行方向に目をやると、
何やら人が列を作ってスーパーの前に並んでいる。
最後尾には、プラカードをもった女性が立っていた。

そのプラカードには、
「生いかなご」の販売の告知と、
本日の価格キロ1500円としてあった。

その日の漁獲量により、
値段は、まちまちで、
今日は、高目であると係りの人が言う。

関西の春を告げる、
いかなご漁が解禁となり、
生のいかなごをもとめて、
取扱店で求める人が多くなる。

「今日は、なんぼやった?」「ええ、高いなあ!」と、
毎年こんな会話を交わしながら、
「いかなご」の価格情報を奥様方が交換する。

生のいかなごを醤油で、甘がらく似る、

「いかなごの釘煮」として、
京阪神で春を告げる風物詩として、
みなさんの注目度大の食べ物である。

熱いご飯の上に載せて食べたり、
お酒のあてにしたりと、
保存がきくのでみなさんに愛されている、
季節の食べ物でもある。

味付けは、人により様々。
秘伝の味付けがあるようで、
微妙に「釘煮」の味が違う。

互いにご近所にくばり、
昔ながらの触れ合いが生まれる。

風に乗って、どこからともなく、
醤油の匂いが立ち込めると、
「いかなごの釘煮」の季節到来と知らされる。

みなさんそれぞれ、
親戚やお知り合いに、
ご自慢の「釘煮」を宅急便で送る。

「いかなごの釘煮」の到着が、
しばらくのご無沙汰を告げ、
近況報告へと繋がる。

季節の到来物、
「いかなごの釘煮」が、
人と人の心を結ぶ。

しばらくの間、
ここ須磨寺も、
釘煮を煮る匂いにつつまれるだろう。

確実に季節が、
春に向かっているのを実感する。

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