知識人と教養人

知識人と教養人の定義は、
どのようなものなのか。
答えを出してくれるのは、
大阪大学名誉教授・加地伸行さん。

昨日の産経新聞・新春対談でジャーナリスの櫻井幸子さんと、
対談をした記事が掲載され、特に関心をひいた点をブログします。

櫻井さんが、冒頭でまず今年大事なのは、
「教育」だといわれ、加地さんも即、同意している。

ここでは、東京・世田谷区の小学校で、古典を教える、
漢詩・漢文・古文調の詩とかを一冊にまとめたものを、
授業で暗唱させ、中学では、3冊、表現・日本文化そして哲学も読ませると、
加地さんが、紙面で語っている。

何を志向しているかというと、
哲学書も含めて読ませ、考えさせることをさせようとしている。

最近の国立大学では、哲学科が次々になくなっていると、
櫻井さんが嘆く。

何にとって代わられているかというと、
実利に結びつくような科目ばかりが増えているそうです。

これを受けて、加地さんが知識ばかりを追求し、
知恵を学ばせないと指摘する。

櫻井さん曰く、教育の基本は、知、徳、体だと。
知識の切り売りばかりで、偏差値ばかり気にすることで、
本当の知性が育たないといっておられる。

加地さんがここで自身、
論語の翻訳をした時の話をしてくれています。

論語の中の「君子」と「小人」という言葉の訳が、
最後まで出来ずに、5年間悩みやっと到達したといいます。

知だけを求めるのは知識人、
知と徳の両方を求める人を教養人、
君子の訳を教養人、小人の訳を知識人とした。
・・記事産経新聞本文より引用

さらに、加地さんがこう言っておられます。
孔子の学校は今でいえば、大学の法学部です。
官僚になっていくわけです。

早く推薦状をもらって就職したいと。
孔子はそういうのはだめだ、
教養人たれと言い続けている。
今と変わらないです。
・・記事本文より

本当にそうですね、簡単に答えを求める。
自分で答えを導くことの訓練を受けていない。

私自身もその部類でした。
今、耳順の年齢に達し、
生きていく上での知恵は、
単なる知識の積み重ねだけでは出来ないと思い知らされた。

幼いころから、本読みの習慣をつけ、
古典がその時点で理解できなくとも暗誦する。

理解しようと思える年齢になってから、
勉強すればいい。

そういう環境が必要だと、藤原正彦さんも語っている。

年齢を重ねてからだと、
かなり難しいから、小学生の低学年から、
古典に触れるのはいいことだと思う。

社会見学で私たちの須磨寺前商店街に、
子供たちがよく来ますが、
大抵小学校3年生まで。

その頃にたとえ子供たちに難しくとも、
見せておき、大人の話を聞く機会を与えることが大事だと、
熱く小学校の先生が語られたのを覚えている。

産経新聞の記事を読んで、幾つになっても、
少しハードルの高いものに挑む気持ちを、
持ち続けないといけないと再認識をする。



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