遠野物語 柳田國男

以前から一度読もうと思っていた、
柳田國男の「遠野物語」、
その本を手にしてから、
しばらくそのままに。

先日、何気なく視線の先に見えた、
本を手にとり、読み始めることにした。

この「遠野物語」は、
柳田國男が、遠野の人、
佐々木鏡石という人から、
直接聞いた話をまとめたものである。

民話伝承の宝庫、
そうかっては言われた遠野。
柳田は、遠野に伝わる伝説とか習俗とかを、
丁寧にまとめ上げた。

ここに書かれてあるどの話も、
大変興味深いものがあり、
それらが、直接話を聞き取り、
まとめ上げられているので、
読んでいる私が、
さも、誰かに、
話しかけられているような、
錯覚に陥いる。

話の中に旧家にまつわる話も多く、
その中でも、私は「ザシキワラシ」の話に、
大変興味を覚えた。

旧家にはザシキワラシという神の住まいたる家少なからず。
この神は多くは十二、三ばかりの童児なり。
をりをり人に姿を見することあり。・・原文引用

結構、旧家にはよくある話のようで、
ザシキワラシは、旧家の証しともとれる。

母人ひとり縫い物をしてをりしに、
次の間にて紙のがさがさという音あり、

そう書かれてあり、主人の部屋なのだが、
当の主人は東京に行き留守であった。

物音を聞いて、「座敷ワラシ」がいると、
母人は思ったのである。

そのことは昔から言い伝えられていた。

この家にも座敷ワラシ住めりといふこと、
久しき以前よりの沙汰なりき。・・原文引用

ザシキワラシの出現や出離によって、
家が栄えたり、没落したりすると、
話はさまざまなのである。

これ以外にも、「雪女」「河童」「狐」等々、
甲乙つけがたい、面白話が満載。

笑えそうで、笑えないお話も多く、
その実、笑ってしまったり、
ゆったりとした時間の流れを、
充分に楽しませてくれる。

伝承された言い伝えというのは、
聞くものの心を、ワクワク、ドキドキさせる。

柳田國男の「遠野物語」は、
その文章の表現の滑らかさもあり、
テンポよく展開されているので、
読んでいて飽きを感じさせない。

明日は、晴れれば満月が見れます。

秋の夜長、満月の明かりのもとで、
昔話に触れるのも、また楽しからずや。







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この記事へのコメント

小林秀雄の柳田國男さんへの言及について
2007年09月26日 16:54
シニアブロガーさんは,既に聴取されたことはあると思いますので,余計なお世話になると思います。

新潮社から出ている,小林秀雄のCDシリーズに「信ずることと知ること」というのがあります。
ここに,柳田國男さんに言及した箇所があります。万一,聴かれたことがなく,ご興味がおありでしたら
一度聴いて見て下さい。

小林秀雄全作品 第26集 信ずることと知ること
http://www.shinchosha.co.jp/book/643566/
“読める、わかる――21世紀の小林秀雄。 
昭和49年72歳、真夏の九州霧島で、全国から集う学生たちに語った、ベルグソンの哲学、柳田国男の学問、その感性、その確信……。さらに「生と死」「対談/音楽談義」等、昭和41年~51年の計49篇。”

失礼ですが,最近では図書館で所蔵しているところもあります。
けっこう高価なので,図書館で借りて聴いてるのも一手かもしれません。

茂木健一郎氏は,きっと学生時代このシリーズの愛聴者だったのではないでしょうか。

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