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「受けた仕事を出来ないとはいわない、いえない」、 その言葉に仕事を取り巻く環境の厳しさと、 同時に職人としての意地が垣間見え、 板金一筋の男が、 薄い金属板に挑む姿に魅せられる。 NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」に、 板金一筋、約半世紀、 板金職人・国村次郎のハンマーと、 板金との妙を見た。 板金職人・国村次郎は、山口県下松にある、 小さな町工場で、11人の職人を束ね、 自らも第一線で職人として働いている。 国村の工場では、 最新鋭の新幹線の先頭車両の、 最も難しいとされる仕事の依頼がくる。 国村の頭の中でえがいたイメージを形づける、 それが容易ではないことは、 国村自身が約半世紀板金工を、 やってきて熟知している。 まるい金属の板に、 「打ち出し」とよばれる手法で、 ハンマーをうちつけ、 やがてそれがお皿のような形になる。 匠にかかるといとも簡単に、 淡々とやっているが、 国村のいう「芯」をとらえるのが、 なかなか難しい。 その技術を会得するのは、 一にも二にも、 我慢し、根気よくハンマーを打ち続けるしかない。 国村は、自分の技術を伝えようと、 若手の指導に余念がない。 言葉でいってわかるものでないと、 国村は考え、 自分でイメージを頭に描き、 具体化できようになるまで、 とにかくやらせてみる。 まずやらせてみて、 自分で考え、壁にぶつかり、 乗り越えて掴んだことの、 喜びを教える。 それが、その人のものとなるから。 「自分で掴んだ技術は逃げない」、 国村の重い一言が印象的だ。 国村の板金の世界は、 大きな仕事が一段落すると、 次の仕事まで間があく。 仕事をつなげるためには、 何でもやったという。 そんな中で、10年以上たち、 国村は、転機となる難しい仕事の依頼を受ける。 リニアモーターカーに挑戦した。 初めての超合金、 なかなかの曲者である。 出来ないとは、いえない。 試行錯誤を繰り返し、 何とかものにした。 一つの国村の信念がある。 技は磨けば応えてくれる、 技は裏切らない。 10年ぶりに若者が入ってきた。 飲み込みがよさそうと感じた国村は、 徹底的に薄い金属板と立ち向かわせた。 国村にはない、 若者の無駄打ちも、 徐々に芯をとらえるようになる。 一つの板を緊急処置をしてでも、 使い切る国村。 若者の姿勢によって出た結果を、 国村は全て引き受けている。 若者を育てるために。 若者も、国村の思いに応え、 あがいた分、手にした技術は、 しっかりと、彼のものとなる。 まだまだ国村の後進への、 指導はつづく。 板金の技術は奥が深い。 まだまだ、難しい仕事はある。 技術を上げていく必要がある。 考え、工夫する。 脳の活性化につながると、 笑いながら国村は話す。 何事も辛抱、 一つの仕事を長くやり、 極めていくことが大切と考えている。 匠の技とは、 あまりにも淡々とやられるので、 簡単に見えてしまう。 板金の世界も同じ、 心の芯が金属板の芯を捉える。 |
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