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昨晩NHK ETV特集選「星の王子さまと私」アンコールで、 「星の王子さま」について思いを語る人たちを見た。 「星の王子さま」は・・ フランス人の飛行士・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説である。彼の代表作であり、1943年にアメリカで出版された。2005年現在、全世界で5000万部、日本では600万部が売られている・・ウイッキペディアより 1943年の出版以来、世界中で愛されてきたサンテグジュペリの名作「星の王子さま」。日本では、著作権がきれた一昨年来、新たに新訳が17冊も登場、合計100万部近く売れたと言われている。 飛行士である「ぼく」と、小惑星からきた「星の王子さま」とのやりとりで、自分にとって大事なものとは何か、自分を理解してもらえないのは、相手を理解していないから、友達の存在の大きさ、どうしたら友達になれるかなど、大切なテーマについて書かれている。 こども向けの本としてだけでなく、大人もしっかりと読んでおきたい作品である。 「星の王子さま」については、名前を知っている程度で、 内容については、全く知らなかった。 あくまで子供向け"の本と思っていた。 ところが、TVでもいっていたように、 なぜか大人がはまる本である。 わたしも早速購入し、読んではまってしまった。 この番組で多くの大人たちが真剣にこの本についての思いを語っていた。 歌舞伎の中村吉衛門、柳田邦夫、池沢夏樹の面々であった。 特に、最後に話をされた柳田邦夫の話に胸が熱くなった。 柳田のある年の誕生日に、息子から一冊の本をプレゼントされた、「星の王子さま」である。 柳田はその本を読んだ。 柳田の息子は、25歳でなくなる2ヶ月前に送ってきたという。 柳田の息子は自分との戦いに疲れたのか、死を選んだ。 息子の死後、柳田は再び「星の王子さま」を読んだ。 彼が何を伝えたかったのか、 そのヒントのようなものがあればと、読んだそうだ。 柳田は一つの文章に目が止まった。 キツネが王子に言ったこのひとこと、 「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない」と、諭すところがある。 少なくとも、息子が自分の苦悩を理解してもらえず 苦しんでいたんだろうと、息子が言いたかった事が、 何かつかめたような気がするといっていた。 それを冷静に淡々と話している柳田の姿に、胸を打たれた。 人は成長するにつれて、子供のころに持っていた純真さや、 想像力の豊かさをどこかに置き忘れてくるものらしい。 仕事、社会のしがらみ,欲などにひきずられて。 大事な人の心を理解する、本質を見つめるということを、 おざなりにし、常識的に判断することがいわゆる「大人」だと、 思い込んでいるふしがある。 読んでみて間違いなく、大人が読んでも読み応えのある、 奥行きの深い本である。 フランス語の原文には、apprivoiser(アプリヴォワゼ)という言葉が何度も出てくる。 その言葉の訳語がいろいろに訳されている。 私の買った、池沢夏樹は、「飼い慣らす」と訳している。 仲良くなることを提案して、実行して、仲良しになる、 というようものかなと池沢夏樹は微妙ないいまわし。 フランス語の微妙なニュアンスを表現するピッタリの日本語が見当たらないと、 池沢は翻訳の難しさを述べていた。・・池沢夏樹スペッシャルインタビューより 本分を読むと、キツネと星の王子さまとのやりとりに、 「飼いならす」というのが出てくる。 王子さまはいった。「探しているのは、友だちだよ。 飼いならすってどういう意味?」 「みんなが忘れていることだけど」とキツネは言った、 「それは絆を作るって、ことさ」「絆を作るって?」・・本分より キツネにとって王子が10万人の中のひとりであり、 王子にとっても10匹のよくにたキツネのひとつである。 王子がキツネを飼いならしたら、無くてはならない存在になると、 キツネは王子に説明した。 ようやく王子は「飼いならす」の意味を掴むのだった。 王子にとってキツネと出会いが大きなターニングポイントとなる。 この場面も大変印象深い場面であった。 我々にとっても、ターニングポイントとなる人との出会いがある。 出会えない人もいるかもしれないが、 出会っていても見過ごしているかもしれない。 また読み返そう! 読み込むほど奥の深さを感じると思う。 今度読んだ時は、どんな感想をもつだろうか、 その時までの時間の過ごし方によって違ってくるだろけど。 昨日TVを見なかったら、「星の王子さま」を、 知らないままで過ごしていたろう。 私にとって貴重な一冊の本となるでしょう。 集英社文庫 星の王子さま サンテグジュペリ 池澤夏樹・訳 ¥400(税込み) |
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